たった一人の君だから

私には年子の弟がいます。

小さい頃はイバリンボの私は、いつも彼をいいように扱っていた、ように思う。ケンカになっても、小学生くらいまでは私が勝てた。きっつーいゲンコツや蹴りで泣き出す彼は母のところに逃げ込んでおわり、なパターンだった。思い出すと随分ひどい姉だった。

それが、彼が中学生になった頃から、力ではかなわないようになり、驚き、恐れた私は、一定の距離から今度は辛辣な言葉や態度で攻撃していた。ホント、なんて情け無くイヤな姉。

高校受験を控えた頃、彼は反抗期のピークを迎え、家の出入りは窓からしたり、家族とはご飯を一緒に食べなくなった。

そんな頃、私は完全に両親側に加勢し、彼の気持ちを推し量ったりするなんて、思いもつかなかった。彼の反抗的な態度をただ批判するだけだった。

それから時が経ち、大学生の頃、3年程二人暮らしをした。お互いにお互いの生活は尊重しつつ、協力するところは協力して、なかなかいい感じだった。

その後、社会人になり、結婚して家庭を持って。
それぞれの人生を歩んでいるけど、どうも、色んな苦労を一人で背負っているように感じて、何度か話してみたけど、私が何とかしようとすると、いつも逆効果だった。

自分以外の人の問題を何とかしようとする=その人が直面していること「問題だ」と一方的に決めてけていることになる。

実はこれこそ、無意識の仕打ちになってしまう。

私にできること なんかないのだ。

本当にその人を大切に思うなら、その人の力を信頼するしかない。

ここまでがこれまでの私だった。

今回はカウンセラー仲間と練習をした時に、たった一人の弟のことを話してみた。

昔の事を思い出して話すうちに、彼の我慢強かったところ、繊細だったところ、優しかったところなんか思い出したら、胸が苦しくなって、小さな箱に押さえつけられて、入れられている感覚になり、その感覚を彼は私の分まで引き受けてくれていたこともあったかも…。

そんな気持ちが湧いてきたら、ごめんね、という気持ちと、今の弟との関係に対して寂しいという感情が込み上げてきて、涙とともに流れた。

弟のことで、はじめて泣けたな、自分。

そこには弟に何にもしてあげられなかった自分を責める気持ちも、もう許そう。

たった一人の弟を、これからも大事にしよう、と改めて思った。

そして、自分一人ではここまで感じきれなかったなぁ、と、改めてカウンセラーの友人に感謝した。

そして、お互いに感情カウンセリングの素晴らしさと奥深さに感動してしまった。私もカウンセラーの時はいつもそんな風に感じるから。


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