子どもの頃の心の傷

あるお店で出会った光景。

小学校高学年の男の子とお母さん。男の子はカラダは大きいけれど、あどけなさが残って可愛らしい感じ。春休みのその日は、買い物に行きたい母親に言われるままに、ついてきたもよう。

彼には何の興味もない絵葉書を時間をかけて見ている母親。しびれを切らした息子君はママの肩に頭をもたげた。「ねぇねぇ、ママ、まだ?」とでも言いたいかのように。その仕草は、優しく、遠慮がちで、可愛らしいものだった。

その瞬間、ママは
「ちょっと、何やってんの、あんた!やめてよ!」
ものすごい嫌悪感いっぱいでママは息子を突き返した。

この時、私は、胸が締め付けられるように苦しくなった。そして、あまり思い出せない幼少期の感覚がフラッシュバックした。

ママにくっつきたい、甘えたい、ただ、それだけの気持ちからママにくっついたら、振り払われて、怒られた。

ショックで言葉も出ない。大好きな母親に自分を拒否された、そんな風に感じたのではないか。

私の根強い自己否定感が作られた原因を思い出した。

記憶にあるくらいだから、多分、小学生くらい。自立心旺盛な私は、小さい頃からしっかりもの。日常何かと忙しかった母親にとって、私はもはや小さい赤ちゃんではなく、頼れるお姉ちゃんであり、私もその役割をしっかり務めていたのだろう。

でも、私は、やっぱりまだ、ママに甘えたかったのだ。

自分の感情がほぐれて、クリアリングされ、取り扱えるようになってくると、こんな風に、日常何気ない出来事に反応している自分に気づけるようになってくる。

そして、反応してしまう原因がわかり、認めてあげると、パターンは消えていく。

現在、私は、何かと甘えてくる高校生の長女に、自立心を強めて欲しいと奮闘している。が、そんな私こそ、甘えたかったのにそうできなかった悲しみを心の奥底にしまい込んだままだったことに気づかされた。

今後、娘との関係性がどのように変化するのか楽しみになってきた。

感情は本当に奥深いです。

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